小さい頃から絵を描く事が好きだった。
周りからも『絵、上手だね』なんて褒められていたもんだから、『自分には才能があるんだ。 将来は漫画家になる』と思っていた。 というか、自分ならなれるはずだと思い込んでいた。
小学校高学年になると、少ないおこずかいを貯めて、近くの文具店で少しづつ漫画を描く為に必要なものを買い集め出した。
そして、独学で漫画を描き始めた。
中学生の頃には、何となく形に出来ているだろう漫画を描けるようになっていた。
受験勉強もそっちのけで漫画三昧。 ろくに勉強もせず、当時の自分の学力で楽に入れる高校を受験し、入学。
高校2年の時だった。
毎月欠かさず買っていた、月刊の漫画雑誌のコンテストに応募した作品が佳作に入賞した。
漫画家デビューが決まった。
高校を卒業するとすぐに、自然しかない田舎を飛び出し上京した。