「……なによあんた。」


ぴたっと止まる行動と空気。


「……あ、のっ。い、いじめなんて……やめなよ。」


私は、唯ちゃんの前に立って、そう、恐々言葉を発した。


「は?いじめ?あたしたちがいじめてるって言うの?」


杞憂が言う。


「ど、どう見てもいじめじゃない!」


「うるさいなぁ、早くどいてよ、邪魔なの。」


「どかないからっ……。」


「……ふーん。守るんだ、そんなやつ。


 そんな弱っちー生きてても意味のないようなやつ、


 守るなんてどうかしてるわ。」


ふん、とした態度で、私を見る杞憂。


「生きてても意味のない人なんて、存在するわけないじゃない!」