「ねぇ米山くん、どうしてそんなに不細工なの?」

やがて、米山がようやく口を開いた。


「やばっ、まだなんもしてねぇのに……」


「何?」


「クララが立った(勃った)」



こんな時までふざけるって、どういうつもりよ?


でも堪えきれずに吹き出してしまった。



「バカ……」

愛しさを籠めて溜息と共に漏らし、クツクツ笑い始めた私を、ほんの少し身を起こして見下げた米山。小さいけどつぶらな瞳が可愛くて愛しくて。


そのうなじに両腕を回して、今度は私からぎゅうっと抱きついた。



「酔った勢いでヤッちゃって、後で後悔しねぇの?」

耳元で切なげに囁いた米山に、一層愛しさが迫り上げて来て、溢れ出したそれは激情となって私の中を掻き乱した。



しがみ付いたまま、コクコクと小さく二回頷けば、米山は顔の向きを変え、私の首筋にそっと口づけた。