「ねぇ米山くん、どうしてそんなに不細工なの?」

そして、組んでいた両足を伸ばして、わざとらしく右太腿をさすりながら、

「お前の頭、空っぽの癖に重いのな」

そう言って、意地悪く微笑んだ。



「彼女さぁ、睡眠薬飲む前に米山に電話して来たでしょ? そして、居場所も教えた」


「ん? ああ、そうだけど」


「死ぬ気なんか無かったと思う」


「は?」


米山はその小さな両目を目一杯見開いて、まじまじと私を見た。



「自殺って……ほんと突然だよ。私の友達は、死ぬ直前まで彼氏と会ってた。全然そんな素振りもなくて、いつも通りだったって。何かに苦しんでるなんて、誰も気付かなかった」


「死んだのか?」


「うん。マンションの9階から飛び降りて。即死だった。でも外傷はほとんどなくて、奇麗だったって。綺麗な子だった、すごく。何もかもが恵まれてたのに……」


「恵まれてたかどうかは、本人のさじ加減だからなぁ……。他人の俺が言うのも何だけど、


楽に……なれたんじゃねぇか?」