「ねぇ米山くん、どうしてそんなに不細工なの?」





一日の仕事を滞りなく終え、着替えを済ませてロッカールームを出たところで、米山と鉢合わせ。


女子と男子のロッカールームは、入口が向かい合わせになっている。米山と私は、ほぼ同時に通路に出た。そしてパタン、とほぼ同時にお互いの背後で扉が閉まる。



「あっ……」

思わず、小さな声を漏らせば「お疲れ」と。先ほども交わした挨拶を、米山は平淡な口調で再び口にした。



「お疲れ」

そう返してはみたものの、自分の顔が強張っていることに嫌でも気付く。


不意打ちを食らった気分だ。

米山と一緒に仕事を上がっても、帰りに顔を合わせることはまずない。米山の方が着替えるのが早いのか遅いのか、それすらも不明。



どうしようかと戸惑いながらも、その場の流れに任せて米山と並んで歩いた。