「ねぇ米山くん、どうしてそんなに不細工なの?」

気休めなんか、余計に残酷じゃんって、正直、ちょっとだけ腹が立ったけど。

でも、自分の言ったことを数分後には忘れてしまって、また同じ質問を繰り返す花恵さんを見ているうちに、ほんの一瞬だけでも安堵できれば、それはそれでいいんじゃないかと思えて来た。



最近ではそれも聞かれなくなったけど、やっぱり、家に帰りたい気持ちに変わりはないんだよね。


ただここの環境に、ほんの少し慣れたってだけのこと。

家に帰りたい気持ちは薄れてなんかいない。


誰だって、自分の家が一番良いに決まっている。そんなの、ここの入居者さんたちだってみんな一緒だ。



「花恵さん……」

切なさから思わずこぼれ出た情けない声。



「じゃあ、沼井さんの欲しい物は家だな。プール付きの豪邸にする? 当然、オプションで家族も付けて貰おうね」

そう言って米山は、朗らかに笑った。花恵さんも、それにつられるように笑い声を漏らす。



頭に星を乗っけただけの、未だ裸ん坊のツリーが余りにも寂しげで寒そうで。

私たち三人は、誰からともなく飾り付け作業を始めた。