「ねぇ米山くん、どうしてそんなに不細工なの?」

そんな態度に何故だかちょっとムカついて、「離床センサー貸して欲しんだって」と割って入ってやった。



「そっ」

納得したのかしていないのか、とにかく米山は私たちと擦れ違って、小春さんの部屋へと戻っていった。





「しまった……」

リネン庫に一歩足を踏み入れたところで立ち尽くす。


綺麗に折り畳まれたシーツや包布、枕カバー。それが積み重なった状態で並んでいる棚の、一番上に乗っかっている離床センサーを見上げ、ほぼ無意識的に溜息がこぼれた。



天井に最も近いそれ。背後の東郷くんを振り返って、また溜息を吐きそうになったけど、そこはグッと堪えた。


けれど、

「ごめんね、チビで」

申し訳なさそうに東郷くんが謝ったから、私の心中はスケスケの丸見えだったのだと悟る。


もう、どうして私ったら、目が口ほどに物を言ってしまうんだろう……。