言動の全てが幼稚だから、てっきり年下だと思っていたら年上だった。


――――無駄な時を過ごしてんなぁ。成長しろよ、成長。




自己中で我儘なヤツだと思っていたら(実際そうなんだけど)、他の職員たちにいっつも面倒な仕事押し付けられて、都合よく利用されてるし。


「何でお前がやってんだよ?」って聞けば、「仕事なんか、やれる人がやればいいでしょ?」だと。おまけに天使みたいな屈託のない笑顔。


――――みんな、お前と違ってバカじゃねぇから、計算してんだよ、いい加減気付けよ。




理学療法士の國枝に告られてすぐ付き合い始めたから、てっきり軽い女だと思っていたら、意外に純粋だったり。


むしろ薬師丸の方が本気だったみたいで、國枝にフラれて落ち込んでた時は、正直焦った。


――――俺じゃ……駄目なのか?