潮風に吹かれながら、
大きな赤いキャリーケース片手に
スマホとにらめっこする少女。

「ここどこよ~」

しかめっ面で画面を睨んでも目的地までの道は見えてこない。
ここは標識一つすら見当たらない辺境みたいな場所だ。
かろうじて整備された道路が一本走っているだけである。
困っていると、遠くの方からバイクのエンジン音がしてきた。