ピュアラブ!





じゃなくて、とにかく!!



───要するに私、今……恭ちゃんに抱き締められたんだよね…!?




えっ




えっ




えぇえぇえぇぇ!!???




こ、こここんなことがあっていいのか!?



こんな奇跡が!!



こんな幸せが!!!





もう、私の心はカーニバル。




いつもみたいに、デレッデレのスマイルを披露したいところ……



だ、け、ど!!!




こんな余裕の無い恭ちゃんを目の前にしてそれはもったいないのではないか!?



これはもしやチャンスではないのか!?



余裕のふんわりとした柔らかな笑みを湛えて、恭ちゃんの目を惹き付ける、今後の私の恋に大きく関わる、大チャンスなのでは!!!!




短い時間の間で考えに考えた末、




「ぜ、ぜん…全然いいよう!むむむむしろああ、あり、ありがとだお!」




と自分でも引くぐらい吃りまくりながら、そして案の定素晴らしく緩みきった笑顔を見せ付けることに成功してしまった。




…………だお、って…………




いくらなんでも噛みすぎだろ私…………