私は屋上に行った。
「あの…、要件はなんですか?」
「君は、僕の事覚えてる?」
「はい?」
「その様子じゃ覚えてないんだね。」
「すいません…」
「君が中1で僕が中3の時。もちろん学校は違った。
帰り道、僕はヤンキーにからまれったんだ。
けがをしていた僕を手当てしてくれたのは
君だったんだ。」
あぁ、そんなことあったな。
「その時、僕は君に惹かれた。
ずっと会いたいと思ってた。そしたら高校の入学式にいたんだ。
僕はすごくうれしかった。」
「だから、久野瀬さん僕と付き合ってくれる?」
「えっ?その…ごめんなさい。」
「その、あなたとは付き合えない…」
「はぁ…」
急にため息をつかれた。
