こらしめ屋



「さてと。どうしよっかな。」



みんなが帰って、あたし一人が事務所に残っている。


誰もいない空間で、あたしは考えた。



正直いって、仲間を入れるなんて考えてもなかった。

だって、仲間になるってことは、あたしの秘密を知られるリスクが増える。

一緒にいる時間が長ければ長い程、その危険は高まる。


それに、運が悪ければ、こらしめ屋を経営する意味や、両親がいない理由まで聞かれてしまうかも…


そんなことになったら、あたしはどう答えればいいんだろう…?



意味を聞かれるのが怖い。

過去を知られるのが怖い。

みんなに同情されるのが怖い。




「なんだかネガティブになってきた…。そろそろ帰らなくちゃ!」



怖い気持ちを振り払うように、あたしは家に帰った。



そして、いつものように勉強・食事・風呂を済ませ、眠りについた。