「…四季のこと?」


「えっ…ち、違うよ!」


ある意味おしいけど。



「じゃあ、夏柑さんのことだ♪」


「な、ななな!?」



動揺して、上手く喋れない。



「当たり?」



あたしは、なんとかコクリと頷いた。



「やったぁ♪病院の時に見て、怪しいな~って思ってたの♪」



海はそう言って、楽しそうに笑った。



「で、夏柑さんと何かあったの?」



やっぱり海は優しい!

どっかの誰かさんみたいに、脅迫じみた相談の乗り方なんてしないし、訳のわかんない演技しないし。



「あったっていうか、無かったことにしたいっていうか、されたっていうか…」


「……?」



きょとんと首を傾げる海に、あたしはさっきあったことを話し出した。

あの、夏柑の頬っぺた事件を…