こらしめ屋





「ねぇ、春花…?それで…、両親への思いはどうなったの?」



海が恐る恐るきいてきた。

あたしは心のままに、本音を話す。



「産んでくれたことには…感謝…してる。そのお陰で、あたしは幸せを知ることができたんだから。」



みんなの瞳を覗き込んで、一呼吸おいてから続けた。



「だけど…やっぱり悔しいよ!憎みたいよ!両親だからって、許すことはできない…!」


「そっ…か…」


「おい、海。色々と計画が狂っちまったが、作戦を決行する時がきたみたいだぜ。」



…作戦?

なんのこと?



「うん。作戦実行だね!」



和樹と目を合わせて、こくりと頷く海。



「春花!俺達から、ちょっと依頼したいことがあんだけど、いいか?」


「もちろん、こらしめ屋への依頼だよ?」



海が和樹の言葉を付け足す。


こらしめ屋に…依頼?



「…え?あぁ、うん。いいけど…、なに?」





「綾瀬聡と綾瀬文子をこらしめてくれ!」