突進してきた宮武をかわした後、素早く後ろに回り込む。



「動かないで!」



鋭くそう言って、宮武の首に巻き付けたロープを、クンと引く。



「ぐっ…!」



首に感じた違和感と、息苦しさに、宮武は再び顔をしかめる。

あたしは更にギリギリとロープを引いていく。



「さっきは殺さなかったけど、次は本気だよ。ロープには、種も仕掛けも施せないからね。」


「…っく…かっ…や、やめろ…っ!」



宮武が喉の奥から絞り出すような声で助けを求めてきたけど、あたしは構わず続けた。



「あんたもこんな風に人の命を奪ったんだ!あんたのせいで苦しんでる人がいるんだよ!?」



そう言うと、宮武がなにか答えたそうに口をパクパクさせたので、あたしはほんの少しだけロープを緩めた。



「…っは…ぜぇ…っく。そんなの知るか。他人を殺して何が悪い!自分さえ生きてりゃいいんだよ!!」



あたしはその言葉を聞いた瞬間、何かがキレたのを感じた。