そうして、やっとのことで全ての個人データを入力し終えたのが、4時前ぐらい。
一旦休憩して、次は過去に取り扱ったプランのデータを整頓することにした。
「これは、過去に実行したプラン。たぶん100件ぐらいあると思う。頑張ろう!」
そう言って、第2ラウンドを開始した。
渉は弱音1つ吐かずに、黙々とパソコンにデータを移し続けてくれた。
そして、時計の針が何周か回り、もう一息だという時に、あたしは重大なミスを侵してしまったんだ。
「渉ー!ラスト3つだよ。もうちょい頑張って。」
あたしは、そう励ましながら、紙に書かれている過去プランを読み上げていく。
「――…で終了。次が金井 守で――…1言サービスが――…で終了。」
「あと1つですね!」
渉が嬉しそうに言った。
「そうだよ。次が、宮武拓也で、桜木町に―…!あっ!」
そこまで言って、しまった!と思った。
だけど、もう遅かった。
音の伝わる速さって、素晴らしい…


