こらしめ屋



「外暑かったでしょ。お茶のおかわり欲しかったら言って。」


「ありがとうございます。本当に暑いですね。」


「ね。ほんと暑い!ってかさ、気になってたんだけど、『です・ます』付けるのって癖?」


「…?つけてますか?」


「ほら、つけてる!今、ますって言ったよ。癖なんだー。」


「そういえば…、つけてますね。」



渉がそう言いながらも、また『ます』をつけたので、あたしは思わず笑った。

渉も、自分の発言に笑っていた。


ここ数日は忙しかったから、こんな風にまったりお喋りをするのがすごく楽しい。





「ところで、今日はデータの整理をすればいいんですよね?」



ひとしきり笑った後、渉がきいてきた。



「うん、そうだよ。そのために渉がいるんだし。頼りにしてるよー?」


「そんなに期待しないでください。でも、頑張ります!」


「おっ。心強い!でも、たぶんデータ量の多さ見たら、びっくりするよ。」