その後、冬瓜に電話をすると、ちょうどあさってに休みがあるらしいので、その日に実行することになった。
杉原さんにも、そのことを伝えた。
プランの最終確認も終わって、明日の予定がなくなったあたしは、前に言っていたデータ整理をすることにした。
そのため、渉に電話をして、来れるかきいてみる。
急だからムリかな…
って思っていたけれど、渉は、
「大丈夫です!事務所に行けばいいんですか?」
と、嬉しそうな声で返事をしてくれたので、ホッとした。
あたし1人じゃパソコン使いこなせないからね。
「じゃあ、お昼ぐらいからでいいし、適当な時間に来て。」
『了解です!』
「ありがとね。じゃ。」
そう言って通話を切った後、ふと窓の外を見た。
夕暮れに染まる商店街の通りには、手を繋ぎながら楽しそうに歩く、買い物帰りの親子がチラホラみえる。
あたしはなんだか寂しくなって、日がもう少し沈むのを待ってから事務所を出て、マスターの待つ家へと帰った。


