家に帰ると、マスターに呼び止められた。



「春花ちゃん。もうお店閉めるから、ちょっと待ってておくれ。そこに座ってて。」



と言って、カウンターの前の席をすすめた。

だいたい何の話か見当はついてる。


鍵を閉めた後、マスターがカウンターの向こうに来て話し始めた。



「金井 守の情報が入ったよ。」



やっぱりね。

ってか、さすがマスター。

情報収集が早い!



「ちょっと待って。メモするから。」



あたしは制服の胸ポケットから手帳を取り出した。