次の日、あたしはいつもより早く家を出て学校に向かった。



教室に入ると、予想通り…

海はもう来ていた。



「おはよう、春花。早いね?」


「おはよう!うん。ちょっと話したいことがあってさ…」



あたしがそう言うと、海は少し驚いた顔をして、すぐに優しい笑顔に戻った。



「…やっと…話してくれるんだね?」


「えっ?気づいてたの?あたしが隠し事してるって…」


「当たり前だよ。春花が悩んでるって、なんとなく気づいてたもん。何年親友やってると思ってるの?」



そう言って、海はニッコリと微笑んだ。


さすが海。

気づいてくれてたんだ。



「ありがとう、海!」



嬉しくて仕方なかった。



「春花は、すぐに顔に出るからね?よく見てればわかるよ。」


「それ、和樹にも言われた!そんなに顔に出るかな?」


「出てる、出てる♪昔と比べたら、ね?」


「そっかな?じゃあさ、今日の放課後、事務所に来てくれない?学校じゃ、ちょっと話しづらいんだ…」


「わかったよ。」