階段の上に目をやると、青ざめて固まっている女の子達がいた。
「ごめん。そういうことだから、ちょっと保健室行ってくる。また戻って来た方がいい？」
意地悪くそう言うと、リーダー的な子が悔しそうに返してきた。
「…っ！もういいわよ！みんな、行こう！!」
そう捨て台詞を吐いて、他の女の子を引き連れて階段をおりて帰ってしまった。
「もう呼び出さないでよね。」
女の子集団の背中に向けて、あっかんべーをしてやった。
「さてと、保健室行こっか。場所わかんないでしょ？」
あたしは杉崎の前を歩いて保健室まで案内してあげた。
まぁ、もし杉崎が保健室の場所を知ってても、ついて行ったと思うけどね。
いくらムカつく奴だって、助けてもらったんだから。
あたしだって、それくらいわきまえてるし。
