「汚ぇ汚ぇ!」
自らにも散ったランスロットの返り血を執拗に拭き取るヘル。
「あんだけ痛め付けりゃ十分だ」
ヘルはカタリナに言う。
「トドメ、刺してやれよ」
「えっ」
ドキンと、カタリナの鼓動が跳ね上がる。
「どうした…まさか出来ねぇなんて言わねぇよな…?」
「……」
ヴァチカンの指令は、英国国教会の祓魔師及びプロテスタントの粛清。
ヴァチカンの祓魔師として、カタリナも拒否する訳にはいかない。
「っっっ…」
携えた魔道書アル・アジフの表紙を、ボロボロのランスロットに向ける。
「ゆ、許して下さい…ランスロット…」
カタリナはギュッと目を閉じ、アル・アジフから赤黒い光を発して。
「!?」
生成りに近い象牙色の布で出来た簡素な衣服を纏った白髪の青年の右手に、その光を遮られた。
右手には、聖痕…。
自らにも散ったランスロットの返り血を執拗に拭き取るヘル。
「あんだけ痛め付けりゃ十分だ」
ヘルはカタリナに言う。
「トドメ、刺してやれよ」
「えっ」
ドキンと、カタリナの鼓動が跳ね上がる。
「どうした…まさか出来ねぇなんて言わねぇよな…?」
「……」
ヴァチカンの指令は、英国国教会の祓魔師及びプロテスタントの粛清。
ヴァチカンの祓魔師として、カタリナも拒否する訳にはいかない。
「っっっ…」
携えた魔道書アル・アジフの表紙を、ボロボロのランスロットに向ける。
「ゆ、許して下さい…ランスロット…」
カタリナはギュッと目を閉じ、アル・アジフから赤黒い光を発して。
「!?」
生成りに近い象牙色の布で出来た簡素な衣服を纏った白髪の青年の右手に、その光を遮られた。
右手には、聖痕…。