ふりだし恋のダイアリ―

「私の方が愁太を好きなのにぃ~…」

「ひどいよぉ~…しゅぅたぁ~…」

泣き出す女の子もいた。


何かちょっぴり、可哀想とも思ったが内心、愁太が言ったあの言葉にホッとしたし、泣いたり騒いだりしている女子達に、ざまぁみろっても思った。


「結愛、何かあったのか?」

「ううん、何でもない。」

「そっか。それなら、よかった!今日も一緒に帰る?」

「うん!」

「じゃあ、またあとでな」

「うん!またねっ!」



愁太の教室を出ようとした時、またふわっと香水の匂いがした。