父がコップを床に投げつけ、激しい音が響く。



あたしはドアの隙間からなかの様子を見た。



父は怒りに震え、母は泣いていた。



「お母さ..「私だって!夏鈴なんか....産まなきゃよかったわよ!」



あたしの声を遮って叫んだ母。



その言葉があたしの胸に突き刺さった。



いつも、「大好きだよ」っていってくれてたのに.....



そして父は



「俺だって、子どもなんていらなかったんだよ!とくに病弱で金のかかる子どもなんか!一体いくら治療費に使えばいいんだ⁈俺が稼いだのに、全く使えないじゃないか。夏鈴なんかもういらないんだよ!」