「案外、お早いお着きだったようですね。」

扉の方を見ると、黒いスーツを着た、執事のような年配の男が立っていた。

「誰だ、テメェ。・・・七海を、どこにやった!?」

「私はただのこの屋敷の執事。あなたがお探しのお嬢さんも、ぼっちゃまも、ここにはおりません。・・・・さて、本題ですが。ぼっちゃまから、言づてを預かっております。 お二人は、この屋敷のどこかにいらっしゃいます。見事、七海さまを見つけられたら、あなたの勝ちでございます。・・・しかし、見つけられなかった場合は。あなたの負けです。 これはゲームだと、そう仰っていました。」

長い説明の言葉を、頭の中で整理していく。
・・・ゲーム、だって?

「あの、イカレ野郎!!」

執事の男は、オレに白い封筒を渡し立ち去った。