ランク世界


屋根の上で、匍匐前進をする。
体中にあたる風が、肌に突き刺さりビリビリとする。

目指しているのは、一両目。
一両目の屋根には、ほんの少しの出っ張りがある。
あれに掴まれば、風圧にも耐えられるし踏切で歩行者に見つけられることも避けられる。

次の駅までにたどり着けなければ、駅のホームにいる人間に見つかる。
いくら、次の駅には止まらない快速だと言っても、目のいいやつは気付くだろう。

列車同士を繋ぐ部分では、どう移ろうか悩んだ。
オレは、サイレンサー付きの拳銃を取り出す。
腰の左側のポケットから二つ、弾丸を取り出す。
それは、弾丸ではなく、拳銃に入れて撃つと鋼の糸が出る仕組みになっている。

一両目のところにそれを二発同時に撃ちつける。
拳銃を引っ張り、それがはずれないかを確認する。

人の見あたらない、田んぼにさしかかったところで、オレは思い切り一両目に飛び込む。
風圧が顔にあたったが、鋼の糸によって、なんとか飛ばされずにすんだ。