ゴウン、ゴウン・・・。
耳をすますと、観覧車の動く音が聞こえるくらいの沈黙。
もう、観覧車は四分の一は過ぎた。

「じゃぁ、まずオレから聞くけど。・・・この間、生徒会長と何話してたんだよ?」

お化け屋敷で、遮られてしまった話をもう一度。

「・・・あなたに、近づくなって、言われた、の・・・。」

「・・・お前もか・・。オレも、言われた。七海に近づくなってさ。」

何故、両方にそう言ったのか。
三津谷生徒会長の意図が分からない。
まぁ、こうやって二人だけで話してる時点でその忠告は破ったわけだが。
オレがあんな奴の忠告、素直に聞くはずがないしな。