ぞくぞくと、「戦闘」用の体育館・・・いや、「戦闘場」といったほうが正しいだろう、に生徒が入ってくる。

やがて、八組までの入場が終わった。

そして、中央にセットされた闘技場に、スポットライトが照らされ、館内の照明が落とされた。
スポットライトの下には。
この学園の校長が、立っていた。

「今から、第七十四期生、見学戦闘会を始める!」

その言葉で、会場内の空気が、ぴりぴりと固まった気がした。

「まず、内容を説明する。非常に都合の良いことに、この学年にはSランクが二人存在する。その二人に、今からここで実際に「戦闘」をしてもらう!」

びりびりと、声が伝わってきた。
なるほど。
それは、オレにとっても都合がいい。
香我美七海に、オレの実力を示すいい機会だ。

無意識に、オレの口角がわずかにあがり、オレはニヤリ、とした。