次に、女子の新入生代表が壇上に上がった。

「一年四組、香我美 七海(かがみ ななみ)。ランクは、Aです。武器は日本刀。」

胸まである長い黒髪。長いまつげ。色白で、小さい顔。
浮世離れした、美しさ。
近寄りがたい雰囲気を出していた。
少し、お嬢さまっぽさのある女だった。

「・・・さきほど、男子の新入生代表の方・・・守野、柚希さんがおっしゃていましたが、私も、誰にも負けるつもりはありません。目標は、同じく、在学中に最高ランクに到達することです。」

再び、会場にざわめきがおこった。
声が、した。
「今年の一年は、なんてやつだ。」
と。

「そして、一つ、訂正があります。最初にランクをAだとお伝えしましたが、ついさっきテストの結果が通達され・・・。そのため、私のランクは本日からSとなります。」

そう言って、香我美七海は赤いリストバンド、すなわち、Aランクのリストバンドを引きちぎる。
そして、オレと同じ、銅の色、Sランクのリストバンドを腕にはめた。



これが、オレにとって運命とも言える出会いになるなんて、このときは、予想もしていなかった。


そして、オレの新生活が始まった・・・・。