パアアン!!

体が、動かなくなる。
目の前が一瞬、真っ白になった。

「いやあああぁぁあぁあぁぁぁあ!!」

ようやく見えた景色にうつっていたのは、涙を流して叫ぶ七海。
笑う三津谷。
そして、真っ赤に染まったオレの胸。

痛くなんて、無かったんだ。

ただ、体の自由が失われて。
オレの口から出てきたのは言葉なんかじゃない。
真っ赤な、鮮血だった。