ゆっくりと壇上に上がり、マイクのスイッチを入れる。

「一年一組、守野柚希。ランクは、Sです。武器は、拳銃を二丁。」

これは、絶対に言わなければいけない内容だった。
会場が、騒然とする。
保護者席が。
生徒席が。
オレの放った、Sランクという言葉に。
今日、何度目だろうか。
この反応は。

「オレの目標は、SSSランクになることです。できれば、高校在学中に。オレの誓い、宣言させて頂きます。」

そう言って、マイクの電源を切った。
すぅっと息を吸って、思いを全て出した。

「オレは、この世の誰にだって、負けるつもりは無い!!ランクの差があったとしても。先輩だとしても!!SSSランクの奴でも、親でも、全員倒してみせる!!」

オレは高ぶった感情のまま、礼をして壇上をおりた。
沈黙していた会場に、ざわめきが戻ってきた。
席に戻るまで、オレは先輩からの

「生意気な後輩め」

という目で見られた。
同輩からは、あっけにとられたという目で。

何も、気まずくも恥ずかしくもない。
これは、オレのホンネだから。