視界の端の黒い靄 ~ MOYA ~


私はゆっくりと後ろを振り返った…





「キャアアアアアアァァァァァァァッ!!!」





部屋に響き渡る私の悲鳴。
震える身体…。


…けれど、駆け寄りたい私。


私は、長田さんから体を離して立ち上がる。
身体中が震えて、上手く歩けない。
それでも、ゆっくり摺り足の様に進む。





私の目の前には…












「……大…輔……。」










血だらけの大輔が

ベッドの上に

座っていたんだ……