視界の端の黒い靄 ~ MOYA ~



私は自分に飛び散った血を、震える手でゴシゴシと拭った…。
その拭った手までが赤で染まっていく…。
溢れだす涙と赤が交じりあって、私の制服にぽたぽたと滴った。



「あっ…あっ…あぁぁぁぁぁぁ!」



「香歩さん!!どうしたんだ?!これはいったい…香里奈さんは…どこに…。」



「な…長田…さん…。」


私が顔を上げて長田さんの名を呼ぶと…
しだいに部屋の赤は薄くなっていった…
さっきまでの光景が嘘の様に感じられた


「香歩さん…。今のが、今朝私に話してくれた”幻覚”かい…?」



「…は…はぃ……。」