視界の端の黒い靄 ~ MOYA ~



「そう…だけど…。」


そう答えた私は、香里奈の話の続きを聞くのが怖かった…。

大輔も【黒っぽい物】を見始めてから眠れないんだと、そう私のスケジュール帳に書いてあったから…。


香里奈は大輔の時とは違う
香里奈は体調が良くないだけ
香里奈は…
香里奈は…


そう心の中で必死に否定する私に、香里奈は続けて話し出した。


「大輔は…その後…何か、言ってなかった?…【赤い目】の事…とか。」