視界の端の黒い靄 ~ MOYA ~



「それで…。どの友達の家に行くと言うんだい?」


走り出した車内で、長田さんがそう私に話しかける。


「クラスメイトの村井香里奈です。私の親友で…。」


「松井香里奈さんだね?…斉藤。○○市の○番地に向かえ。」


まるで最初から知っているかの様に言う長田さんに、私は驚きを隠せなかった。

長田さんは、そんな私の視線に気付いて微笑みながら、
『仕事だからね…。香歩さんの関係者の住所位は調べてあるんだよ。』
と、私の疑問を解く様に教えてくれたんだ。