視界の端の黒い靄 ~ MOYA ~


長田さん達が来た事もあり、私は遅刻決定。
お母さんがあの後学校に電話をしてくれて、私は3時間目の授業から受ける事になった。

お母さんと車で家を出て直ぐ、後ろから付いてくる車に気付いた。
後続車を確認しようとサイドミラーを覗き見たら、そこには斉藤刑事の姿。


仕方がないとはいえ、私は大きな溜め息をついた。




学校に着くと、お母さんはそのまま車を走らせて帰っていった。
斉藤刑事の車は校門を一度通り過ぎ、先にあるスペースに車を停車させた様だ。

それを見届けた後、私は学校に足を踏み入れた…。

自分の教室に向かう途中で山田先生と出くわし、私はしたくもない挨拶をして通り過ぎようとした。
その通りすぎ様に、山田先生は私にしか聞こえないくらいの声で言ったんだ。


「今度は何をしでかしたんだっ。警察沙汰だなんてふざけるな…。」


驚いて振り返ると、山田先生は私を鋭く睨み付けた後、そのまま歩いて行ってしまった。


私は…何もしてないのにっっ!!


悔しくて、悔しくて…
拳を強く握り絞めながら、目に涙を浮かべてしばらくその場に立ちすくんでいた…。