視界の端の黒い靄 ~ MOYA ~


その話を聞いた私は、吐き気を感じて口元に両手を当てた…。


「刑事さんっ!!そういう詳しい事を、この子に話すのは止めてください!」


「すみません…。でも、香歩さんに聞きたい事があるんです。…香歩さん?いいかな?」


「…は…はぃ。」


私は両手を口に当てたまま、小さく返事をした。


「犯人はキミの言う通り”男”だった。ナイフの形状も、キミが話してくれた物と多分一致するだろう。それから、…聞きたい事の本題なんだが…。【黒い靄】とは何だい?」


「…はい?」


「キミがさっき話してくれた【黒い靄】の事だよ。詳しく教えてくれるかい?」