視界の端の黒い靄 ~ MOYA ~


私は、大輔が手にしていたそのアルバムを引ったくる様に取り上げた。

大輔は驚いた顔をしながら、
『…どうしたんだよ。急に。』
と、ぼやいていた。

私はそんな大輔にはお構いなしに、アルバムをペラペラと捲っていく。


「…どういう事。」


大輔が見せてきた”去年の七夕”の写真から後のページは、全て”今”の私だったんだ。

その後直ぐに、今度は七夕から前のページを開いて見ると、そのページはさっき目にした入学式の写真。


4月から7月までは撮らなかったの…?


私は、そう思ったままをお母さんに問う。


「お母さん…。入学式から七夕の間は、写真撮らなかったの…?」


「そんなはずはないと思うんだけど…。毎年4月にお花見しているし。おかしいわね?現像し忘れてるのかしら。」