視界の端の黒い靄 ~ MOYA ~



それが本当なら、私は…


私がそう考えながら俯いていると、大輔が私の肩を叩いてきて、
『香歩!これ、去年の七夕の写真!』
と言って、アルバムを私の目の前に差し出した。


もう…見たくない…
私じゃない”私”なんか…


でも、大輔はしつこい位にグイグイと私にアルバムを押し付ける。

私は仕方なく溜め息をつきながら、伏せていた目をアルバムの写真に向けた。


「……っっ!!」


「香歩、短冊に”ダイエットに成功しますように!”とか書いてたよな?マジうけた!」


「……こっ…これ…。」


「んぁ?俺ん家で笹貰ったからって、小さい笹だけど七夕やる!って香歩が言ったんだろ?忘れたとは言わせねぇよ?」


「そう…じゃなくてっっ。」


「…?」


その七夕の写真に写っていたのは、


”今”の私だったんだ…