視界の端の黒い靄 ~ MOYA ~



「結論から言うと、【MOYA】に関係する事は、電子化された情報は消去される。という事だ。印字された物、記入した物、それだけは残すことが出来るらしい。」


その話を聞いた私は、自分自身にもそれが起こっていた事を思い出した。


消された大輔とのメール。
大輔の電話帳。
私のスケジュール帳。


それが、長田さんの話と一致して、
「だから…メールが消えてたんだ…。」
と、呟いた。

その私の反応を見た長田さんは、
『香歩さん。確認して貰いたい事がある。』
と、そう言って話を続けた。


「今、君の携帯はどうなってるかな?大輔君と香里奈さんのメールや通話履歴、電話帳。全て確認してみて欲しいんだ。」