「楓ちゃんっ…!」





「先輩……。」




「楓ちゃんは…悪くない!」




篠原先輩に肩を掴まれる。





「でも……」





「楓ちゃんはなにも悪くない!それは…泣いてしまうのはしょうがないことなんだよ。」




「………。」





「だって家族だろ?だったら、寂しいとか、辛いって感情は隠す必要がないんだよ。」





体が 震える。





「楓ちゃんは…我慢しすぎなんだよ…。

たまには、泣いたっていい。わがまま言ったっていい。


家族なんだから…迷惑かけていいんだよ。」