空色の恋






七海の言葉を遮って響いた最近聞きなれた声


そして同時に龍輝が吹っ飛んだ

というか声の主が龍輝を殴った



「篠原くん!?」

七海の言うとおり篠原だった



「篠原てめぇ!」


龍輝がやり返す


篠原は龍輝の胸ぐらをつかんだ





「言っていいことと悪いことってのがあんだろ


てめえの女守るのは当たり前だけどな


そのためなら他の女はどうでもいいってか?


柊の話も聞いてから判断しろよ


幼馴染は何言っても傷つかないってことか?


てめえの目には柊の涙が見えねえのかよ?!」



涙…?


初めて気づく


あたしの頬には涙が流れていた


「篠原」




篠原の手が再び龍輝に伸びて行く



「待って篠原!!!」


あたしは叫んだ