空色の恋



「んでそういうあんたは俺の名前知ってるわけ?」

知らないはずがない


「1Fの篠原永遠(しのはらえいと)でしょ?」


「おっすげー」


今年の文化祭でうちの学校のミスターに選ばれたし

みんなかっこいいって騒いでたし

でもあたしは票を入れてない

あまり好きな顔じゃないし



「まあ有名人同士仲良くしようぜ」


「有名人じゃないし

仲良くしたいとも思わない」





キーンコーンカーンコーン


「おっ授業始まった」


「え?!嘘!?」



携帯で時間を確認すると確かに授業開始のチャイムだ


「なんだよ

さっきさぼりたいって言ってただろ」



「言ったけど…」



「いい子演じるの止めれば?」




「え?」