あたしはそのまま体育館へと走った
誰もいない体育館
あたしは壁に寄りかかりそのまま座り込んだ
やっぱりあたしじゃダメか
そりゃそうだよね
あたしが男でもあたしは選ばない
あたしは女だと見られてなかった
そんなこととっくに知ってた
でもどこかで期待してた
幼馴染だからって
ちょっとは特別視されてるって
思い上がりもいい加減にしろってことだね
自然と涙が頬を伝う
「授業行きたくないな…」
「じゃあサボればいいじゃん」
「え?」
顔をあげると見覚えのある顔
「泣いてんの?」
「え?いやっ
ごめんなさい」
あたしは慌てて涙をぬぐって立ち上がる


