「じゃ、条件付きで♪」
軽い口調で大樹くんがそう言った。
「な、なに?」
私はうずうずしながら見つめた。
「俺のことハグ♪」
「は、は、ハグ…??」
ハグって…
確か、抱きしめる。ってことだよね?
私は顔が熱くなるのを感じながら
俯いてしまった。
……
「…じょーだん♪」
え…
私は俯いた顔を上げる。
「本気にしちゃって〜。てか俺帰るっ」
イスから腰を上げる大樹くん。
でも…さっきの質問に答えてくれないのかなぁ??
やっぱり…ハグしなきゃダメなのかな…
私はあれこれ迷う。
そして、いつの間にか大樹くんは扉の前に……
そして、でていく大樹くん。
だけど……
「恋なんじゃないかな?」
え…
大樹くんはそれだけ言って去ってしまった。
恋…私は…誰に恋してるの??
恋愛感情なんて分からないよ…
私は大樹くんが去った場所を見つめながら考えていた。
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