「やったじゃん。」
大樹は息が上がりながらも二カッと笑う。
俺はその笑いにつられ、シュートできた喜びも含めにやけてしまった。
「空くん。よかったね。」
そう、言われた。
白雲も俺たちにつられているのか
ニコニコ笑っていた。
本当に、ふわふわした笑い方だった。
「じゃ、終わりますか♪」
大樹が、俺にボールをパスしながら言った。
「は?終わってねーよ??」
だけど、大樹はニコニコしたまま
首を横に振る。
「どーせさ。空はコツ掴んでるし…俺勝てないよ。」
…意味わからん…。
「そんなのわかるわけないじゃん?」
俺が大樹にパスを返す。
大樹はまた俺にパスし…近づいて俺の肩をポン…と叩く。
「未来ちゃんと少し話してきなよ。」
「…?」
大樹は白雲の元へと走っていく。
なにか話している様子…。
それから、大樹はなぜかそのまま去って行った。
なんなんだ??
俺はカバンにボールを突っ込み
仕方なく白雲の元へ。
白雲はパァッと笑顔になり
「かっこよかったよっお疲れ様っ♪」
そう言ってくれた。
俺は頬をポリポリとかいた。
恥ずいな……。
「あぁ。ありがと…」
それから、病院に行く。
ーーーーーーーーーーー…
ーーーーーーーー…
てか…一体、何話せばいいんだ?
今、俺と白雲と病室で二人きり…
話す内容もなく…
二人で上の空…。


