だけど、どうしても大樹にボールを取られる。
俺は本気でやったつもり…
なんなんだよっ…
「空、俺がさっき行った言葉覚えてるか?」
「…あ、あぁ」
本当は曖昧にしか覚えてない。
大樹は俺の返答に、ため息をはく。
「じゃ、足みろ。」
「でも、それでフェイントかけられたら絶対間に合わないじゃん。」
大樹は首をフルフルと振る。
「皆そう思ってるけど…俺はこのやり方でやってる。
あとはもしもの時、足をひっかけられないよーにな」
いやそれ、お前じゃん。
俺は大樹からボールをもらう。
突然、大樹があ!と。
俺の元まで来て…
「目はバスケばかりじゃなく…今見てる…未来ちゃんも見てね」
小さい声で俺に耳打ちをした。
なんで白雲見ないといけないんだ…??
俺はそう考えると、試合が始まった。
俺は仕方なく大樹に言われた通りやってみた。
大樹の足を見る。
俺の前へ向いてる…。
多分ボール取りたいんだろうなと思った。
大樹が、俺のとこに向かってくる。
俺はタイミングを見て、大樹にボールを取らせないようにした。
大樹の足が俺のところから斜めになった瞬間…
俺は大樹を抜いた。
それから、そのままドリブルして
ゴールの下辺りにいくと
シュートを決めた。
見事にボールはゴールに入る。


