「…ったりめーだろ…。」
大樹は俺の肩をポンポンと叩く。
なんだ?
慰めてるつもりか…?
でも大樹の顔はドヤ顔で…
やっぱ、ムカつく。
俺は大樹の手を振り払い、ゲームセンターから出る。
「おーいっっ!どこいくんだよぅぅ」
俺の後についてくる大樹。
今はもう、建物の中ではなく
外にいた。
「バスケできる場所。」
短くそう応え、やっと青になった信号を渡る。
大樹はポカン…としながら俺の後をついていった。
…ついた場所は、俺んちの近くの広場。
ちゃんとゴールもある。
ここはバスケのための場所でもある。
「大樹。ちょっと俺んちからボール取ってくるから待ってろ。」
俺がそう言うと、
猛ダッシュで広場から去る。
家は乱暴に鍵で開け、階段を二段抜きでのぼりバスケットボールをだしだ。
それから、ボールを持ちまた急いで家を出た。
先ほどいた広場に戻ると…
大樹は誰かと話している様子…
あれは……
白雲じゃないか……。


