空に染まる白い雲。




ピーーーッーー…



と、ホイッスルが体育館に響き
試合が終わった。










「「ありがとうございましたっっ!」」



俺たちは、その体育館から出る。


ここは俺たちの学校じゃないから。






ここは練習試合をしていた相手の学校だった。







俺たちは自分たちの学校に帰るまで十五分かかった。













そして、校門を通る。








俺は誰にも気づかれないよう後ろを振り返る。





そこには変わらず病院があった。









白雲に…いつ会えるかな…








そう思い、俺は学校の方に向き

また歩き始めた。










ーーーーー…それからある土曜日。











俺は久しぶりにバスケを休んで



大樹と遊んでいた。












今はゲームセンターの中。




俺たちは私服でウロウロする。






「空!あれやろうぜっっ」


目をキラキラさせながら、指を指す大樹。







その先にあったのは…













新しくできたのかまだ新品で

でもやっている人は少なかった。



それはゴールの中に何度もバスケットボールをいれるゲームだった。











俺はここのゲームセンターに無理やり連れ去られたあげく、あれをやれと?






疲れるな……。







でも相変わらず大樹は目をキラキラさせていた。





俺は少々呆れた。

だけど…たまにはいいよな…なんて
思って俺は大樹に頷いた。














結局俺たちはどこいっても頭の中にはバスケの事ばかりなんだろうな……。









大樹に引っ張られながらそう思った。













ーーーーーーーーーーーーー…




ーーーーーーー…




「もう一回…」


力なくそう言った。




「これでやったら四回目だぞ?」






俺はため息をはく。


やっぱり……大樹上手くなってる。

シュート率が高い。







だから三度も大樹とやったが、全部負けていた。







「はぁ……」


「そんな俺に負けるのがやだの?」



俺はその言葉で、大樹をキッと睨む。