「っっ……」

大樹の顔が歪む。

ボールを落とし、

そのまま床に叩きつかれたかのようにドンッと倒れる。




「ーー…大樹っ!!」

ピーーーーーッ


俺の声と同時にホイッスルが鳴る。

大樹の元へ行く俺。




それから他の選手に大樹を任せ

俺は相手チームの元へ行く。


ある一人の男をみて、胸ぐらを掴む。




「…ってめー、ふざけんじゃねぇよっっっ」



でも、そいつ、七井 広(なない ひろ)は
俺を見つめるだけ。


大樹が倒れたのは広が大樹の後ろから迫り足をガンッと引っ掛けたから。


見えたのは俺だけらしく
審判とコーチは何かを話しているよう。



本当、広のやり方は昔から変わらない。



俺はこいつが大っ嫌い。



「おい!試合は中止だ。」


コーチが言う。